種と野菜と起業と私

無縁だった農と出会って人生が変わっていくお話

売れない農産物

なんでもよく売れた直売所でも、閉店間際の店内でポツンと売れ残っているものもありました。それは、品種や値段が関係しているわけではありません。

答えは・・・。

 

「汚い野菜」です。

 

正確に言いますと、汚く見える野菜です。

土付き野菜であっても、きれいに並べてしっかり袋に入れるときれいに見えますが、中途半端に土がついて、袋にゴチャゴチャと適当に入れて尚且袋の外側も汚く、袋を触っただけで手が汚くなるようなものです。

その他、野菜のクズのようなよせ集め、切れ端とか、悪い部分をいかにも削ぎ落としました、のようなもの。あとは論外ですが、虫食い状態が酷いものです。

真面目な農家さんは「こんなの売るなんて農家として恥ずかしい!今までなら捨てていたものだし、農家でも食べないわよこんなもの。」とよく言っているのを聞きました。

確かに、誰がこんなの買うんだろうと思うものまで並べられていたことがありました。

 

何を持ってきても売れていて、いよいよ売るものがなくなってくると、ここまでするかといった生産者さんが出てき始めました。まぁ、所詮売れ残るわけですが、店としてはとてもイメージが悪くなり、他の生産者さんにも迷惑をかけることになります。

当時はまだSNSが普及しておりませんでしたが、今でしたら一気に悪評が広がっていたことでしょう。

もちろん、生産者組織ではそういう生産者さんに注意は促しますが、なかなか言うことを聞いてくれないんですよね。残念ですが。

 

こうして段々と各生産者さんの特性が見えてくることになっていきます。

 

続く